反抗のススメ? 親の子離れ、子の親離れ~中年の危機と思春期の危機~

こんにちは!ダイジョウ部のカミ・トモです。

この記事は養育者や教育者の方に向けてのものです。

あなたの子供、もしくは生徒などは、どんな状態でしょうか?
もしかすると、反抗期などで悩んでいらっしゃいますか?それとも、なかなか自立しないと悩んでいらっしゃいますか?

思春期の危機と中年の危機

この時期、子供は思春期の危機といいます。また親は中年の危機といいます。
この2つが重なるからこそ難しい時期でもあるように思います。

では、まずは反抗期から考えてみましょう。

反抗期に対するデータ

反抗期とは 

子どもの反抗期は2度あります。1回目は幼児期で、一般的に2歳頃に始まります。母親の言うことを繰り返し否定する、いわゆる「イヤイヤ期」のことで、正式名称は第一反抗期。
そして、2回目は世間一般で反抗期と理解されている思春期の第二反抗期です。

反抗期の時期

同じく愛媛大学教育学部が研究したデータを使用させていただきます。

中学校時代が一番多くて、続いて高校なんですね。

反抗の対象

一番身近な母親が一番多く、続いて、父親、教師となります。

反抗の理由

反抗期が終わった理由

データからわかること

結果的に成長したから反抗期が終わったのか、反抗期を経験したから成長したのかわかりませんが、どちらにしても思春期の発達課題としてはとても必要なものだと思います。

このことからわかるように、反抗期というのは決して悪くないってことなんですね。

反抗することで自立心が芽生え、自身の成長につながったということが後になってわかっていることからも必要なことだということです。

つまり、思春期の危機、つまり、中高生のうちに反抗期があるのは「普通の子」なんですね。これは河合隼雄先生も著書に書いています。

なぜなら、自分のネガティブな感情を吐き出す相手や環境があるから反抗できるのです。
もし、自分がうけとめてもらえないとわかっていたら、安心して感情など出せないと思いませんか?

ですから、この時点で反抗期がまだのご家庭は、ちょっと自分の家庭を振り返ってもらう必要があるように思います。

中年の危機について

また、ちょっと話は戻りますが親は「中年の危機」だと言いました。

これも、河合隼雄先生が著書で書かれているのですが、河合隼雄先生の師匠であったユングは、どうしてカウンセリングに来る人に中年が多いのか?と疑問に思ったそうなんです。

ある程度出世もしてお金もあるのに、なぜかもやもやとした悩み、そしてこの人生で良かったのかという漠然とした不安などを持つ方が、中年期に多いそうなんです。

これは以前に鳥の巣症候群という言葉が昔流行りましたが、これも母親の役割が大きく変わる時期でもあります。

この時期は人生の午後、というか夕方あたりを迎えて、このまま人生の日が暮れるのではないかという、さみしさと不安が出てくる時期なんですね。

親には中年の危機、子供には思春期の危機。どっちも大変だってことですよね。

怒りのパワー

中年の危機も大変ですけど、過去を思い出すと思春期の危機、つまり子供から大人になる時って、すごい変化ですよね?

だから、ちょっとやそっとのことでは変われないのです。

このどっぷりと浸かった「甘い蜜」の入った海(子供時代)から、スポッと抜ける時に「エイヤー!」ととてつもない大きなパワーが必要になるんです。

このパワーの源って何だと思いますか?

これこそが「怒り」のパワーなのです。

だから、ある程度のパワーがないと、怒ることつまり反抗することはできません。そして、その怒りのパワーによって親離れや自分の自我を育てる瞬発力ができるわけです。

そして、残念ながらそのパワーが出なかった思春期の子供は、なかなか親離れができないとか自己主張できない、自分がない、自分の感情がわからないといった悩みを結構長い期間持ち続けることになります。

わたしはカウンセラーをしていますが、下はそれこそ10代から60代までの方が『自分を取り戻したい』『自分が何か知りたい』というような同じ悩みを持たれています。

その方の多くが「実は私、反抗期がなかったんです」と打ち明けてくれます。

つまり、思春期の危機で乗り越えなかったせいでずっと後の人生にもひびいてくるのです。

だから怒りという感情も反抗期という時期も、経験する必要のある大切な時期だと思います。

子供に意味のある反抗期を送ってもらうには

では、子供に意味のある反抗期を送ってもらうには、どうしたら良いのか考えてみましょう。

あなたはどうすれば良いと思われますか?

私は

  • 子供にとって安全な場を作ること(感情の出せる場)
  • 他の人(家族など)の心配などに夢中になって、自分のことを置き去りにならように気を配る

この2つは非常に重要だと思います。

これがしっかりと確保されることによって、子供は安心して反抗期を迎えることができるようにおもいます。

間違っても、「あなたがひどいことを言うから、私は被害者だわー(泣」などと心配をかけるような応対をすると、子供は怒りのパワーを使えずに引っ込めてしまいます。

それは大きな教訓となって、悪い感情はもちろんですが、良い感情さえも出すことのできない大人に成長してしまうかもしれません。

これで苦労している大人は非常に多いので、感情を出す場を与える、許すという心構えは非常に大事だと思います。

出しすぎたら、自分で反省をして次からは控えめにしていくようなプロセスが大事なのです。その時期が思春期なのでしょう。

意味のある反抗期を送ってもらうための具体的な方法

子供に意味のある反抗期を送ってもらうための具体的な方法としては、どんなことをやっていけばよいか?

私が一番重要だと思うのは、受け止める養育者の心のケアをしておくことだと思っています。

多少のことでは倒れたりしないタフな心を育てるということです。どーんと来いという感じですね。

もし、今の時点で反抗期がなくとても聞き分けの良いお子さんなのであれば、とくに気を付けて欲しいと思います。

きっと知らず知らずのうちに、あなたとお子さんとの関係か、あなたの家族内での独特のルールのようなものが、お子さんを不自由にしているかもしれません。

人と人は支え合って生きていく?

例えばですが、私たちは「人は支えあって生きていかなくてはならない」といった教訓があると思うのです。よく聞いてきましたね。

もちろん、それに間違いはないと思うのですが、この「支えあって」の解釈を間違えるととんでもないことになるかもしれないのです。

例えば、支援という言葉があります。意味は、「力を貸して助けること」です。
これが本来の支えあうという意味かもしれません。

ただ、似たような言葉として、依存という言葉があります。
意味は「他人に頼って存在すること」です。または、頼る人がいないと生きていけなくなること、もしくは生きていけないようにすることでもあります。

これは危険ですね。人と人が支えあうというよりも、どちらかが力を預けてしまうといった感じでしょうか。

こうなると頼られた方はたまりません。今は良くても長くは続けられないでしょう。

また、これは子が親に頼るだけでなく、反対の場合もあります。そうなると、子供は子供でいられなくなってしまいます。

このような依存関係を築いてしまっていたとしたら、当然どちらかが抜けることが難しい状態ですから、反抗などできるはずもありません。

じゃあ、どうしたら良いのでしょう?

答えはカンタン!最初から2人とも自分の足で立っている方が、どちらもうまくいくのです。

それを出来なくしているのは、どちらかが『相手は立つことができない』と思い込んでいるからではないでしょうか?

もし、『立つことができる』と相手の能力や強さを信じられるのであれば、そのことで心配したり、勝手に手を貸したりすることは無くなるはずです。

つまり、優しさでやっていたことが、最終的に相手を立てなくさせていたのかもしれません。でも、それは優しさではなく、あなたの愛着であり執着なのかもしれないのです。

今日のダイジョウブ!

あなたが今すぐ取り組むのは、子供や生徒に対して手をかけることではありません。

あなたが生徒や子供の力を信じられるように、自分自身に取り組むことです。

そう、自分のテーマに取り組むことなのです。

問題の核心から離れれば離れるほど、問題はややこしくなっていきます。

まずは、自分の顔を鏡で見てみることから始めましょう。

以上の内容(一部)で保護者向けのワークショップを開催していただきました。

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